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2014年07月27日

関西でも舞台挨拶実施!!

公開2日目、関西でも京都、奈良、大阪の4劇場で舞台挨拶を行いました!!
舞台挨拶には河瀨監督、本作が俳優デビューとなります主演の村上虹郎さん、
大阪府出身の若手女優 吉永淳さん、本作の音楽担当ハシケンさんが登壇。
立ち観が出るほど大変盛り上がりました!

▼ご挨拶
河瀨:地元関西へ帰ってきました!ただいま!(観客席よりおかえりなさいコール)
奄美大島にルーツを求めて撮り、カンヌへ・・・
2千人の世界中の人達が本当に心惜しみなく拍手を贈ってくれてから2か月。
先週の奄美大島での凱旋上映から、みなさまの温かい心に支えられて今日ここへきました。

実は、2年前に私を育ててくれた養母が、この世を去りました。
唯一繋がっていた人の肌のぬくもりを失って、
本作の杏子のように何か足りない気持ちが自分の中にあるそんな日々で・・・
だけど自分には映画があってそれを紡ぎなおす、繋げていく、そういう思いで作ってきました。
みなさんの中に、この映画の中の人々の人生が胸に刻まれると嬉しいです。

村上:東京生まれで関西に住んだことがないんですが、
家系が両親、祖母も関西出身なので、関西はすごい親しみやすいです。
僕は、河瀨監督、吉永淳ちゃん、ハシケンさん、スタッフみんなが家族だと思っていて、
今日来てくださった観客の方にもその家族の輪に加わってくださると嬉しいです。

吉永:「2つ目の窓」を演じたときは20歳だったんですが、
初めて「この作品、絶対私がやりたい!」って思いました。
使命感に近いかもしれません。一生懸命演じました。
これまで本当に家族に支えられてきたので、
杏子を演じることができたんだなと思っています。
今日お越し下さったみなさま、虹郎と杏子の家族でい続けて下さい。

ハシケン:監督と、虹郎くん、淳ちゃんは今日4か所の劇場を回りますが、
私は唯一ここだけ!の参加で、スペシャルな感じです!(会場笑)
昨日、カンヌ以来本作を鑑賞しましたが、新鮮な気持ちで観ることができました。
ありがとうございます。

河瀨:この茶屋町エリアが再開発され始めた頃、
私は(現在の)ビジュアルアーツ専門学校の学生で、
ここで映画を上映するということは学生時代夢のようなことでした。
「萌の朱雀」「火垂」「沙羅双樹」「殯の森」など作り続けてきて本作7作目になります。
3年に1度というペースでゆっくりでありますが、日本でオリジナル脚本で、
このように上映できるみなさんと出会えるというのは幸せなことだと思っています。

▼監督へ
Q,海外での上映が決定しました!
河瀨:カンヌの華やかさだけが目につくかもしれませんが、
コツコツと映画を作り続けてきて、それが地球の裏側に届き、
10/1からはフランスで100館規模の公開が決まっています。
私の映画の中で最高の公開規模で、
世界の18か国で売れているという報告を昨日聞きまして、
いいスタートを切れているということと同時に、
1歩1歩のつながりには確実に人に支えられて
繋がってきているんだなとそんな気持ちでいっぱいです。

本作は、観終わったあとひとことで言える映画ではないと思います。
普段みなさんも感じる、否定的なことや、
他の者に対する違和感などを許したり認めたりする気持ちが、
2つ目の窓を開くかもしれないなと思っています。
その窓の先にはより豊かなものがあって、
この先より良い時代になっていけばいいなと思い、若い2人に託しました。
本作の最後のシーンにある、海の中で繋いでくれた手がすべてを語っていると思います。

▼村上様へ
Q、クライマックスでもある嵐の中、界人が母を探しに出るシーンはどんな心境?
初出演の映画で大変だった?
村上:監督が撮影直前に言われたことがあって、
「母UA、父村上淳、祖母ら家族はいつか死ぬんだよ。
このシーンを演じるにあたって、それが嘘じゃないんだっていう覚悟の気持ちで臨んでくれ」って。
僕はおばあちゃん子なので、祖母が亡くなると思うとそのときは涙が止まらなくて、
そして母も父もって想像することで気持ちを持っていきました。
そして渡辺真起子さん演じる母・岬を目の前にしたとき、“母”がそこにいてくれたので、
何も考えることなくぶつかっていくことができました。

▼村上様・吉永様へ
Q、河瀨監督はどんな方ですか?エピソードなど。
村上:初めて映画に出演したので、他の監督を知りませんがたぶん特殊だと思います。
でも密にキャスト、スタッフをしっかり会話したり過ごしてるので、
他にこんな人いないからねって(言われました)。

吉永:(他の監督と違う所は)映画に対する情熱だと思います・・・
今、他の監督を否定した気持ちになりました!すみません、勘違いです!(会場笑)

河瀨:撮影に入る直前に、脚本を取り上げたでいいんじゃないですか?

吉永:それは今までにない屈辱でした!(会場笑)
自分の中に少しでも迷いがあったりするとすぐに見抜かれて気付かれてしまいます。
これまで動線の計算とか、どう映ってるとかあらゆることを取り入れて
演技しなければならないと思い込んでいたんですが、
監督の現場ではそれは全く無駄で求められていませんでした。
初日から脚本がなくて、カメラの前でありのままの弱い部分も含め自分で立つということをして、
こんな映画との向き合い方もあるんだと思わせて頂きました。
撮影から杏子とずっと一緒にいたので、終わってからも長い長いトンネルを歩いているようでしたが、
でもトンネルの先にはこんなにもあったかい光だったんだなと、
観客のみなさんにこうやって心が繋がって届くんだと、今すごい感動しています。

▼ハシケン様へ
Q,監督からはどんな希望がありましたか?
ハシケン:監督の作品の魅力の1つに、実際に音楽はなっていないんですが、
奄美の風景から音が聴こえてきたり、映画の中にいるみなさんの“声”が聴こえていて、
新たに音楽をつけるのは邪魔になってしまうと思いました。
映像から充分音が聴こえてくること、又、監督からは明瞭なメロディを作ってほしいというオーダがあったので、
撮影現場や脚本を観て約半年かけて制作致しました。完成したのが4か月前ですね。
監督からは常に“もっと俳優さんやスタッフみなさんの結集した力に負けない音楽“を
ということだったのでそういった点を努力してきました。

♪吉永様から劇中にある奄美大島の島唄「朝(あさ)花(ばな)節(ふし)」披露♪
観客の方からも手拍子を頂き大いに盛り上がりました!


▼最後に監督からご挨拶
河瀨:今、披露した島唄「朝花節」は、初めて出会う人たちへ“お目にかかれて嬉しいです。
今度はいつお目にかかることができるでしょうか?”という奄美の人みんなが知っている島唄です。

杏子が島唄を歌えるようになったり成長する姿は、父母の命が繋がっていくということで、
界人への“セックスしよう”という言葉も、エロティックなものよりも“命を繋いでいきたい”
という不器用な思春期の想いの表れと思っています。
又、大きな海を目の前にして亀じぃの“わしはもう泳げん、でもあの子たちは・・・”は、
未来へ託す思いと思います。観客のみなさんもその思いを持って、
2つ目の窓を開いてもらえる方々かなと思っています。
「2つ目の窓」は公開したばかりです。
もしみなさんが映画の中に窓を開くきっかけを見つけてくださったら、
より近い方にお勧めください。どこかでお会いできる日を楽しみにしています。

関西でも舞台挨拶実施!!




Posted by 2つ目の窓 at 20:34 │Comments(1)
この記事へのコメント
封切り初日、天文館シネパラで、観せてもらいました。
††††††††
今日、7月28日の南日本新聞11面に、先日の鹿児島でのインタビュー記事が、載ってます。ご覧ください。 †††
Posted by maya3 at 2014年07月28日 16:37
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関西でも舞台挨拶実施!!
    コメント(1)